世界最大の砂漠を自転車で横断するサラリーマン冒険家のサポート②

砂漠

の続き

そんな純真無垢な少年がそのままサラリーマンになったような人を見ていると、こんな2つの気持ちを持つようになった。

・人生を楽しんでるんだろうな・・・。
・どんな生活してるの?

一流企業から海外に駐在スタッフとして何年も派遣されるくらいなので、非常に優秀な人なのはそれだけで十分わかる。でも数々の冒険にかかる費用をどう捻出するの?家族にはどう説明するの?聞けばお子さんは3人いるという。末の子は産まれたばかりである。乳飲み子を抱える3人の子供たちと奥さんにはどのように説明を?

自分に置き換えると、『趣味でちょっと遠くに行ってきます。危険なところなので、どうなるかはわかりません。』とはとてもじゃないが、言い出せない。

自分とは全く違うタイプな人間なのだな。冒険に対する気持ちが熱いだけにどのように人生を回しているのか垣間見たくなった。という気持ち。

img_3076↑すごく普通の人。でもすごく影響を受けたひと。

何度か会って話を重ねるうちにそんな気持ちの高鳴りと、オーストラリアにいながら、そして旅行会社を謳っておきながら、メルボルンという都会にどっぷりとはまったように動かない。自分にも何か刺激を与えられるのでは?とも思い始めた。

確かにオーストラリアに来られる日本人の方達の多くは、そこまでお時間を取れる人は少なく、平均滞在日数は3日前後。オーストラリアの大自然を味わうといっても日帰りで行って帰って来られるようなところへの訪問が多い。飛行機に乗って遠出したとしてもエアーズロックまで。という人が多い。

なので、自分自身も世界最大の砂漠がオーストラリアにあるなんていうことすら知らなかった。

これは試練か?

勝手にそう思っているだけなのだが、考えれば考えるほど、大島さんという人と世界最大の砂漠に興味がそそられる。旅行社の人間として、ではなく忘れていた幼心をコチョコチョとくすぐられている感じ。

自分がその世界最大の砂漠への自転車旅をサポートさせてもらうことが出来たとして、いったいどんなことが出来る?何が起こる?危険生物は?トイレは?緊急時の電話は?当然Wi-Fiはなし?家族は?様々な障壁が思い浮かぶものの、色んなシミュレーションを考えたが、ある程度のことはクリア出来ると何となく感じていた。

困難であろうこと① 車の運転
車の運転歴はかれこれ25年。主な運転は当然ながら舗装路。だが、砂地の運転経験がないわけではない。昔住んでいたケアンズでは車で砂地を滑走していた。現地の子供のような遊びを覚えて川遊びに行っていた為、しょっちゅう砂地へ行っていた。また、世界最大の砂の島、フレーザー島(ブリスベンから車で3時間の世界遺産)へも自分で訪問している。何度も車を動かせないような状態になったが、その度に(周りの助けがあったものの)何とかそれを乗り越えてきた。

困難であろうこと② 仕事
自分で経営する会社なので自由が利く。色々と抱えているものもあったが、他の人に頼んだり、外注することで何とかなるか?仕事上の緊急時の対応は?
大島さん「衛星電話を借りていくので、それ使いましょう。メッセージだって送受信できます。」なるほど。

困難であろうこと③ Wi-Fi
ど田舎すぎて当然Wi-Fiはない。コンピューターに関することは一切できなくなる。衛星電話での対応のみとなる。

困難であろうこと④ トイレ
大島さん 「野です。」
自分   『無問題』

困難であろうこと⑤ 危険生物
大島さん  「毒ヘビ、毒グモ、ディンゴがやばいっすね。」
ちょっと、引くわ・・・。ディンゴとは先住民のアボリジニの人たちがこの大陸に持ち込んだオオカミ犬で、主に肉食であり雑食。時に赤子が連れ去られたりもする。でも今回車もあるので、それはそれ。ヘビとかクモとか。オーストラリアは獰猛な動物は少ない。と思っていたけど、爬虫類やら蜘蛛やら、そんなのやっぱりいるんだんな・・・。
大島さんはこう言い放つ  「僕、毒抜くやつ持ってるんで」ってそんなのあんの?という気持ちと同時に、それで大丈夫なん?という気持ちが同時に湧いてくる・・・。

Poson Removerポイズンリムーバー ↑こんなやつ
困難であろうこと⑥ 車が動かなくなった場合
これはアウト。これは衛星電話から連絡して助けに来てもらわないといけないらしい。大島さんはその為に「車が多く走る道路を選びます。多分1日に1台くらいはすれ違うと思います。」「竜巻にも遭遇するかもですから」とのこと・・・。ここは衛星電話頼みですな・・・。

困難であろうこと⑦ 家族
これは完全に自分自身の問題。調整マスト。

困難であろうこと⑧ 遭難
2人して遭難した場合は?「その場合は衛星電話です。その為、2台借りていきます。」とは大島さん。

困難であろうこと⑨ 食料が尽きる
「これはある程度道中で判断しますが、盗賊にあったなどの場合は、これもまた衛星電話です。」という大島さん。
『へっ?盗賊いんの??』自分の顔には明らかに焦りが・・・。

加えて極地を訪問する場合に、生命の危機に瀕した場合に即時にレスキュー隊、場合によっては軍に連絡が入るSPOTなるレスキューサービスがあることも教えてくれた。
イヤイヤそんなところなん???といった感じだが、こうなることのないよう準備は進めるという。

何やらこんなやりとりを始めた頃には、実はその砂漠へ行ってみたい気持ちがだいぶ大きくなってきていることに気が付く。自分の経験値の積み上げというのもあるのだが、将来的に何かビジネスにつながるかもしれない。人と同じことをやっていてもな。そんな気持ちが自分自身を突き動かし、最終的には家族にも説明をした。

自分 『あのさ、中央オーストラリアに砂漠あってさ。その砂漠いってもいい?』
妻  「あん??」
自分 『大島さんという人がいてね。この人が砂漠の横断をするのよ。そのサポートでね。』
妻  「超不思議顔」


・  簡略

妻  「しょうがないね・・・。」

色々とご質問を頂いたが、衛星電話でいつでも会話が出来ることが大きかったのか、最終的には許可を得る。

大島さんにもご連絡。この時点ではまだまだ障壁だらけであるものの、自分自身でシンプソン砂漠への訪問を決め、そして大島さんからも快諾を得たのだった。

へ続く。

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コメント

  1. 凄い話しですね。
    続きを楽しみに読ませて頂きます。

  2. […] ②へつづく。 […]

  3. […] ②の続き […]

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