⑥の続き
2019年9月11日
5時起床。荷物を車へ積み込み、朝マック。食事を早々に切り上げ、293㎞南下。この293㎞は舗装路で、ほとんどの道で制限速度は110㎞。この道中何頭もの野性の牛を見ることが出来る。
「このあたりは家畜が逃げ出し、そのまま砂漠地帯で生き抜いているたくましい野牛がいるんです。テントが襲われることもあるんで要注意なんですよ。」と大島さんは言う。
『では野牛が来ないようにする為にはどうしたら?』という質問に対し、大島さんは「どうしようもない。」と言う。
だろうね。
最初の目的地であるクルゲラ(Kulgera)、ここではWi-Fiが繋がる情報もあったが、どうやら過去情報から更新されたのか、極々微量の電波が飛んでいる様子ではあるが、結局ここではインターネットの使用が出来るとは言い難いレベル。ちょいとばかり仕事をここで行うつもりだったが、断念。インターネットが繋がらないとあってはあきらめがつくのも早い。
クルゲラというところは給油所があって、その横でドリンクやスナックが購入できるのみ。
この写真以上何もないところ。
給油のみさせて頂き、このクルゲラからはフィンケ(Finke)という場所へ向かう。その距離146㎞、ここから先の道はオフロードとなる。オフロードといってもまだまだ走りやすい。多少のガタガタ道ではあるが速度70㎞で走れる。
このあたりになると破裂タイヤも散見される。途中、用心の為オフロード用にいくらか空気を抜きつつ進んでいくと・・・。
146㎞走った先にアボリジニの作った町、フィンケが出てくる。荒野の中にポツンと佇む町。暑かったからなのか、人が見当たらない。
恐らく数百人程度のアボリジニたちが住んでいると思われるが、食材を扱う店が見当たらない。配達や配給があるのかも?
本来、この町近郊でのキャンプの予定だったが、まだまだ十分に明るく、その先のマウントデア(Mt Dare)まで向かうことに。
だが、なぜ???
フィンケを出たあとすぐにゲートが現れた。何かしらこの先で洪水でも起きているのか? それとも砂で埋もれて道が閉鎖?色々考えたが、車が通れる道はここしかない。大島さんが間髪いれず、衛星電話で宿に連絡を入れる。(一般の電話は既に電波なし。)するとこんな答えが。「鍵はかかっていないよ。開けて。そして、抜けて。ほんで閉めておいて。」とのこと。
家畜や野牛、野ラクダが入らない為のモノなのか???鎖がついていたので何かしら人に対してのカモフラージュのような気もするが、よくわからないまま。
何個かこんなゲートを抜けて、目的地のマウントデアへ。
シンプソン砂漠訪問者には超有難い砂漠小屋的宿。マウントデアホテル。
ここは微弱電波ながらインターネットが使える。メール程度なら可能。写真は重たいようで、断念。だが助かった。
バー的役割も果たすチェックイン受付がこちら。
本来の予定では翌日泊だったものの、前倒し予定であった為、宿泊予約は取れていない。宿泊日をスライド出来るか確認したところ、笑顔でご対応頂く。
本日の宿、確保。
チェックインを済ませ、『鍵は?』と尋ねる。すると家主はこう答える。『鍵なんかねーわ。ここまで来るヤツに悪い奴なんかいねーんだ。』
なるほど。
お借りしたお部屋はこんな感じの小屋。十分。
3名までが寝られる部屋。水も使える。トイレ、シャワーは共有というスタイル。
もちろんガソリンも入れられる。素敵なガソリンスタンドで本格的な砂漠旅を前に満タンにしておく。
その間もこの勉強熱心な男は今後の旅路を研究中。(部屋の中でハエにたかられているらしい。)
安定のオージーフードで乾杯。
翌日。⑧へ続く。
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