新型コロナウィルスは中国に端を発し、人から人へと媒介を繰り返し、ものの数ヶ月で世界中を感染の渦へと巻きこんでいった。ほんの数ヶ月前まで人も流通運搬も陸、海、空のいずれかで常に移動している。それが目に見えないウィルスのせいで、各国が国境を閉め、流通のほとんどをとりやめた。
こんな話は聞いたことがない。
多くの人が職を奪われ、給料がカットされ、明日がどうなるかわからない状況に陥ってしまった。経済のストップとはなんと恐ろしいこと。ある意味生きているうちにこんなことを経験できたのも長い目でみればプラスに転じるのかもしれない。
オーストラリアは日本よりもいくらか早く感染者が増え始め、政府の策でバタバタと影響が出始めた2月~3月。
ここまで人の行き来も最小にとどまり、500万人を数える人口を有するめるぼるんの街が静けさに包まれた。それでも政府の策は功を奏した。感染者数は日に日に減っていき、ところどころでクラスターが起きるものの、ここ1週間、1日の平均新規感染者はオーストラリア全体でも10名以下に留まっている。そして、緩和策も発表されてきている。
今回の緩和策は6月1日から適用となり、緩和策3段階のうちの第2弾となる。
ここまでの豪・ビクトリア州の状況
新規感染者数(オーストラリア、ビクトリア州)
感染者合計 1,603名 (オーストラリア全体では7,109名)
死者合計 19名 (オーストラリア全体では102名)
PCR検査数合計 420,000件 (オーストラリア全体では123万件)
緩和策(6月1日~)
<6月1日から営業開始>
- ホテル
- レストラン、カフェ(最大20名まで)
- アウトドアプライグラウンド
- アウトドアアミューズメントパーク
- アウトドアジム
- 図書館
- 動物園
- キャンプ場(共有シャワールーム、キッチンは利用不可)
- ビューティーサロン
- インドア&アウトドアプール(3名まで)
<同じタイミングで友人宅訪問、冠婚葬祭にも緩和策>
- 今後友人、家族20名まで訪問OK、お泊りしてもOK。
(※今までは不要不急(生活用品、医療用品の買い出し、学校、仕事など)の外出は1万ドル+の罰金を科せられていた。) - 結婚式20名まで、葬儀50名まで参列可能に。
義務教育
学校はPrep, Grade 1, 2, 11, 12(小学校入学前の準備学生、小学1年生、2年生、高校2年生、3年生)は、5月26日から通常授業再開、その他の学年も6月9日から通常となる。
ただし!
基本姿勢としてはStay Homeとなる。今でも新規感染者は出ており、今後も出る可能性はある。でもこのまま経済を停めていてもしょうがない。これからは『ウィズコロナ』を受け入れ、対応していこうじゃないか。という意気込み表明ともいえる。
6月22日からは更なる緩和策も予定されており、スキー場のオープン、屋内スポーツジムなども予定している。少しずつではあるが、ここからは復活に向けた動きが加速していきそうだ。
街中の人はまだまばらではあるが、少しずつ戻ってきている。マスクをしている人もほとんどいない。そもそもこの国ではマスクをする文化がない。コロナウィルスの蔓延していた頃が異様な光景だったのかもしれない。
学校も開始となるが、こうはならないんだろうな。
これからは1人、1人が感染に気を付けて、周りを気遣いながら生活していかなければいけない。一足先に緩和策が適用された他の州では場所によっては人がごった返したらしい。緩和と共に感染が増えないようにしたいところです。
コメント
[…] 6月1日からレストラン内で一定の距離を保てるようであれば飲食ができるように。とはいえ、アンドリュースビクトリア州首相はコロナウィルスとの闘いはもっともっと長いものとなる。『Stay Home, Stay Safe』を連呼、今後の拡散に注意を呼び掛けている。引き続き制限されているものも多く、それらの制限を違反した者には罰金が継続される。 (6月1日からの緩和策はこちら) […]